『暗いところで待ち合わせ』
『暗いところで待ち合わせ』あらすじ
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駅のホームで起きた殺人事件が、
寂しい二人を引き合わせた。犯人として追われるアキヒロは、
ミチルの家へ逃げ込み、
居間の隅にうずくまる。他人の気配に怯えるミチル。
奇妙な同棲生活が始まった?。
書き下ろし小説。
引用元:幻冬舎
『暗いところで待ち合わせ』ネタバレ感想
作品の誕生秘話
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「あとがき」にて著者・乙一さん自ら書かれているのですが、
『死にぞこないの青』でのアイデアから生まれた作品なんですね。
だからなのか、
ミチルとアキヒロの境遇の感じも、
『死にぞこないの青』主人公・マサオと似ているのかもしれませんね。
本間ミチルの視力
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信号無視の車に轢かれたことがきっかけで、
視力を(ほぼ)無くした主人公。
そのエピソードが書かれているのが1ページ目。
初っ端なからもうなんかやりきれないです。
性格的に引っ込み思案なだけで、
中学時代、
背中に紙を貼られるなんて許せん!
というか、なんでそんなことをする必要があるのか。
子どもって残酷。
かといって大人だって優しい訳じゃないんですよね。
大石アキヒロの境遇
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アキヒロも同じく、
高校時代に背中に紙を貼られる。
実はミチルとアキヒロって割と似ているんですよね。
だからこそ、
お互いを思い合えるんだと思います。
違和感
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松永トシオがホームからの転落事件による
急行列車への接触で亡くなり、
目の見えないミチルの家へ忍び込んだアキヒロ。
そもそも、目の見えないミチルって、
音に敏感なんじゃないの?
呼吸音や体臭、
動いた際の地面の軋みがあるでしょう。
なのに何故気付かないの?
あと、トイレはどうしているの?
と違和感をとても感じました。
後々、割と早い段階からミチルは気付いていたことを知ります。
あ、やっぱ分かるんだ!とホッとしました。
ミチルの幼馴染・二葉カズエ
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この幼馴染の存在がすごく良い。
途中、ミチルとの仲違いがあるものの、
ミチルの将来を思う、
心の優しい友人。
というか、ミチル・アキヒロ・カズエの3人は
本当に心が清らかですよね。
こういう人たちが個人的には好き。
コミュニケーション
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ミチルとアキヒロの(侵入)共同生活。
徐々にできてくるコミュニケーションの拙さが可愛いですよね。
少しずつ、少しずつの感じ。
恋愛じゃん。
乙一さんの作品ってことはホラーじゃないの?
表紙カバーもなんか不気味だし。
二人のやり取りが非常にほっこりします。
犯人
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後半に判明するのですが、
アキヒロ、
松永トシオを殺した犯人…、
じゃないんか〜い!!!
と衝撃を受けました。
だったらなおのこと、
アキヒロは隠れずに幸せに生きないと!
と応援する気持ちになりました。
おわりに
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恋愛&ドンデン返しがある作品で、
非常に楽しめました。
乙一作品の中でも評価が高いのに納得です。
また、普段、
恋愛小説を読まない人におすすめしたい作品です。
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