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【小説】『暗いところで待ち合わせ』乙一 / あらすじ&ネタバレ感想

【小説】『暗いところで待ち合わせ』乙一 / あらすじ&ネタバレ感想

『暗いところで待ち合わせ』

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みての

年間100作品くらい本を読む36歳サラリーマンブロガー
暇があれば書店・古本店へ行く為、読むペースより買う本の方が圧倒的に多い供給過多状態。
それでも本を買うのが至高過ぎて止まりません。
すごい勢いで積読本が増えていきます。誰か助けてください。

〈読書遍歴〉
幼少期:絵本・児童書
小学生〜中学生:週刊少年ジャンプ・月刊コロコロコミック・月刊ファミ通ブロス・週刊ゴング
中学生〜20代:週刊ファミ通・電撃プレイステーション・ファッション誌男女
20代後半〜現在:小説・ビジネス書・自己啓発書に。最近は文芸誌も。

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『暗いところで待ち合わせ』あらすじ

駅のホームで起きた殺人事件が、
寂しい二人を引き合わせた。

犯人として追われるアキヒロは、
ミチルの家へ逃げ込み、
居間の隅にうずくまる。

他人の気配に怯えるミチル。

奇妙な同棲生活が始まった?。

書き下ろし小説。

引用元:幻冬舎

『暗いところで待ち合わせ』ネタバレ感想

作品の誕生秘話

「あとがき」にて著者・乙一さん自ら書かれているのですが、
『死にぞこないの青』でのアイデアから生まれた作品なんですね。

だからなのか、
ミチルとアキヒロの境遇の感じも、
『死にぞこないの青』主人公・マサオと似ているのかもしれませんね。

本間ミチルの視力

信号無視の車に轢かれたことがきっかけで、
視力を(ほぼ)無くした主人公。

そのエピソードが書かれているのが1ページ目。

初っ端なからもうなんかやりきれないです。

性格的に引っ込み思案なだけで、
中学時代、
背中に紙を貼られるなんて許せん!

というか、なんでそんなことをする必要があるのか。

子どもって残酷。
かといって大人だって優しい訳じゃないんですよね。

大石アキヒロの境遇

アキヒロも同じく、
高校時代に背中に紙を貼られる。

実はミチルとアキヒロって割と似ているんですよね。

だからこそ、
お互いを思い合えるんだと思います。

違和感

松永トシオがホームからの転落事件による
急行列車への接触で亡くなり、
目の見えないミチルの家へ忍び込んだアキヒロ。

そもそも、目の見えないミチルって、
音に敏感なんじゃないの?

呼吸音や体臭、
動いた際の地面の軋みがあるでしょう。
なのに何故気付かないの?

あと、トイレはどうしているの?

と違和感をとても感じました。

後々、割と早い段階からミチルは気付いていたことを知ります。

あ、やっぱ分かるんだ!とホッとしました。

ミチルの幼馴染・二葉カズエ

この幼馴染の存在がすごく良い。

途中、ミチルとの仲違いがあるものの、
ミチルの将来を思う、
心の優しい友人。

というか、ミチル・アキヒロ・カズエの3人は
本当に心が清らかですよね。

こういう人たちが個人的には好き。

コミュニケーション

ミチルとアキヒロの(侵入)共同生活。

徐々にできてくるコミュニケーションの拙さが可愛いですよね。

少しずつ、少しずつの感じ。

恋愛じゃん。

乙一さんの作品ってことはホラーじゃないの?
表紙カバーもなんか不気味だし。

二人のやり取りが非常にほっこりします。

犯人

後半に判明するのですが、
アキヒロ、
松永トシオを殺した犯人…、

じゃないんか〜い!!!

と衝撃を受けました。

だったらなおのこと、
アキヒロは隠れずに幸せに生きないと!
と応援する気持ちになりました。

おわりに

恋愛&ドンデン返しがある作品で、
非常に楽しめました。

乙一作品の中でも評価が高いのに納得です。

また、普段、
恋愛小説を読まない人におすすめしたい作品です。

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