Haru
〈作品情報〉
タイトル:悪い夏
著者:染井為人
出版社:KADOKAWA
出版年:2017年(単行本)
ページ数:384ページ(文庫本)
『悪い夏』
リンク
『悪い夏』あらすじ
第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作!
引用元:KADOKAWA
戦慄のノワールサスペンス
26歳の守は生活保護受給者のもとを回るケースワーカー。
同僚が生活保護の打ち切りをチラつかせ、
ケースの女性に肉体関係を迫っていると知った守は、
真相を確かめようと女性の家を訪ねる。
しかし、その出会いをきっかけに普通の世界から足を踏み外して――。
生活保護を不正受給する小悪党、
貧困にあえぐシングルマザー、
東京進出を目論む地方ヤクザ。
加速する負の連鎖が、
守を凄絶な悲劇へ叩き堕とす!
第37回横溝ミステリ大賞優秀賞受賞作。
『悪い夏』感想
感覚的に似ていると感じた作品
読んでいてのドタバタ感や追い込まれ感が
奥田英朗さんの『最悪』を思い出しました。
映画で例えると『フィーゴ』的な感じ。
どんどんと悪い方向へと進んでいってしまい、
後戻りできない辛さ。
一歩間違えば誰だって陥りそうな感覚。
そのへんがリアル。
個性豊かな登場人物たち(全員クズ)
生活保護の不正受給者を扱った作品だからか、
登場人物がもれなくことごとくクズです。
口が悪くてなんでも他人のせい。
子どもへのDVが普通。
男女関係なく暴力も普通。
ファミレスで愛美と莉華に忠告してくれた
老人くらいじゃないかしら、まともな人って。
生活福祉課の同僚・宮田有子の正義感は
まともな人なのかと思いきや、
想像以上にクズでした。
最後はそんなクズたちが大集合!
本当に悪い夏、な作品でした。
コメント