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【小説】『地球星人』村田沙耶香 / あらすじ&感想

【小説】 『地球星人』 村田沙耶香 あらすじ&感想
Haru
Haru

読書大好きブロガー、Haruです!
今回のご紹介するのは『コンビニ人間』で155回芥川賞を受賞された、

村田沙耶香さんの作品、『地球星人』です。

〈作品情報〉
タイトル:地球星人

著者:村田沙耶香

出版社:新潮社

出版年:2018年
ページ数:336ページ(文庫本)

『地球人間』

この記事を書いた人
みての

年間100作品くらい本を読む36歳サラリーマンブロガー
暇があれば書店・古本店へ行く為、読むペースより買う本の方が圧倒的に多い供給過多状態。
それでも本を買うのが至高過ぎて止まりません。
すごい勢いで積読本が増えていきます。誰か助けてください。

〈読書遍歴〉
幼少期:絵本・児童書
小学生〜中学生:週刊少年ジャンプ・月刊コロコロコミック・月刊ファミ通ブロス・週刊ゴング
中学生〜20代:週刊ファミ通・電撃プレイステーション・ファッション誌男女
20代後半〜現在:小説・ビジネス書・自己啓発書に。最近は文芸誌も。

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『地球人間』あらすじ

私も地球星人に洗脳されたい――。

『コンビニ人間』を凌ぐ驚愕! 世界が絶賛する衝撃作。

恋愛や生殖を強制する世間になじめず、
ネットで見つけた夫と性行為なしの婚姻生活を送る34歳の奈月。

夫とともに田舎の親戚の家を訪れた彼女は、
いとこの由宇に再会する。

小学生の頃、
自らを魔法少女と宇宙人だと信じていた二人は
秘密の恋人同士だった。

だが大人になった由宇は
「地球星人」の常識に洗脳されかけていて……。

芥川賞受賞作『コンビニ人間』を超える
驚愕をもたらす衝撃的傑作。

引用元:新潮社

『地球人間』

⚠この記事には物語のネタバレが含まれます。
気になる方はご注意ください。

コンビニ人間、魔法少女…

芥川賞受賞作品『コンビニ人間』と同じ方が書いているんだな、
というのを読んでいてすごく感じました。

おそらく物事の見方、
人間の見方・視点が同じなんだと思います。

人間に対しての価値観が独特なんですが、
共感できるんですよね。

また、『丸の内魔法少女ミラクリーナ』でも出てきました、
“魔法少女”も、やはりテーマ的に重要というか、
著者の経験に基づいているのかな、
と思いました。

悲しみ

主人公の奈月の小学生時代の体験が衝撃過ぎます。

塾の先生からの性的虐待。
それを誰にも言えない環境。

確かに言えないよね。
間違っているってのは分かってても、
親に打ち明けたところで怒られる環境なんですもん。

自分で解決しないと、
と動ける(殺人まで犯せる)ことは本当にすごいと思いました。

でも殺らないと殺られる、
小学生にここまでのストレスを与えたセクハラ塾講師、
許すまじ。

私の中でのセクハラというレベルを超えているので、
これくらいの罰が当たっても全然可哀想ではありませんが。

ポハピピンポボア星人

突拍子もない“ポハピピンポボア星人”にはじめは苦笑しましたが、
読んでいくと確かに“地球星人”の考え方が
正しいとは言い切れないんですよね。

ある種、自己啓発書みたいな感覚で、
凝り固まった価値観を考え直すきっかけになりました。

最終的には、お互いを食べ合う(+妊娠?)という、
全く理解できないところまで行ってしまったのには驚きました。

ただ、昔ながらの考えではありますが、
未だに根強く残った価値観
・大人になったら○○すべき。
・多数決が正義。
みたいな、
こうでないと駄目、みたいなのは
本当に無駄な価値観ですよね。

私もついつい、
妻に自分の価値観を押し付けてしまうところがあるので、
気をつけていきたいと思いました。

おわりに

独特な話なのに教訓となる、
勉強になる一冊でした。

あと、村田沙耶香さんの作品って
内容の面白さと文章が非常に読みやすいです。

読書初心者の方にもおすすめしたい作品です。

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