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【小説】『鵜頭川村事件』櫛木理宇 / あらすじ&感想

【小説】 『鵜頭川村事件』 櫛木理宇 あらすじ&感想
Haru
Haru

2023年最後に読んだ小説のご紹介です!

この記事を書いた人
みての

年間100作品くらい本を読む36歳サラリーマンブロガー
暇があれば書店・古本店へ行く為、読むペースより買う本の方が圧倒的に多い供給過多状態。
それでも本を買うのが至高過ぎて止まりません。
すごい勢いで積読本が増えていきます。誰か助けてください。

〈読書遍歴〉
幼少期:絵本・児童書
小学生〜中学生:週刊少年ジャンプ・月刊コロコロコミック・月刊ファミ通ブロス・週刊ゴング
中学生〜20代:週刊ファミ通・電撃プレイステーション・ファッション誌男女
20代後半〜現在:小説・ビジネス書・自己啓発書に。最近は文芸誌も。

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『鵜頭川村事件』概要

『鵜頭川村事件』

タイトル:鵜頭川村事件
著者:櫛木理宇
出版社 :文藝春秋
単行本:2018年6月25日発売
文庫本:2020年11月10日発売
読んだ本:文庫本 2022年8月20日…第4刷発行分

あらすじ

父と娘が巻き込まれる、狂気のパニックミステリー
父と娘は、閉ざされた村での狂乱から逃げられるのか――
狂気が狂気を呼ぶ、パニック・ミステリー!

一九七九年、夏。亡き妻・節子の田舎である鵜頭川村へ、三年ぶりに墓参りにやってきた岩森明と娘の愛子。突如、山間の村は豪雨に見舞われ、一人の若者の死体が発見される。村の有力者・矢萩吉郎の息子で問題児の大助が犯人だと若者たちは息巻くが、矢萩家に誰も反抗できず、事件はうやむやとなる。抱えていた家同士の対立が顕在化し出し、若者たちは自警団を結成する。動き始めた狂気がさらなる狂気を生み、村は騒乱に巻き込まれていく――

引用元:文藝春秋BOOKS

主な登場人物

岩森明(いわもり あきら)
物語の主人公。15歳で都会に上京し、仕事に励みながら夜学で学び、看護婦の節子と結婚。娘の愛子を授かるが、3年前に妻を失う。

降谷辰樹(ふるたに たつき)
村の自警団の指導者。

矢萩元市(やはぎ もといち)
節子の伯父で、岩森親子を助ける。

矢萩吉朗(やはぎ きちろう)
亡くなった節子の叔父であり、村の事実上の支配者。権力を背景にした影響力を行使している。

矢萩大助(やはぎ だいすけ)
吉朗の息子。度を越えた飲み過ぎが原因で村の住民たちに嫌悪感を抱かれている。

矢萩廉太郎(やはぎ れんたろう)
矢萩家の血を引きながらも、降谷家との間で友情を築く。対立する勢力の中で板挟みとなりながらも、誠実な人柄で多くの信頼を集める。

降谷港人(ふるたに みなと)
地元の煙草店の息子。かつて村を離れた兄・敦人は辰樹の親友だった。港人自身も村の運命に大きな影響を与える出来事に巻き込まれる。

『鵜頭川村事件』感想

⚠この記事には物語のネタバレが含まれます。
気になる方はご注意ください。

読んだきっかけ

まずタイトルに強く惹かれました。『◯◯村』とかってそれだけで忌々しさがあって興味があります。現代では廃止されているようなその村独特な習わし・風習があるってなんかゾクゾクしません?(するよね?)同じ日本なのにそんな変わった文化が!というのが個人的に好きです。

子どもの存在なさすぎ問題

小説にありがちな、幼い子ども(6歳)を単なる邪魔者扱いの為の存在。小道具感。これ、私苦手なんですよね。子どもといえど、一人の人間。そんなに都合よく昼も夜も寝ません。というか昼間に寝たら夜も元気で困りますよ我が家の場合。どなたかヘルプ!

6歳で保育園児ってことはまもなく小学校年生。なのに存在が空気。とにかく空気。もっと主張できますから!絵本だけで一日過ごせませんからっ!この辺が適当な小説にあたると冷めちゃうんですよね。

急に何!?

豪雨のせいで閉鎖空間となってしまった鵜頭川村事件。住民たちのいざこざがエスカレートしていきます。たしかにそんな環境下で殺人事件が起きたら疑心暗鬼になるのはわかるのですが、急にトラバサミが出てきて「は?」と思いました。そんな雰囲気じゃなかったのにいきなり?

そして、主人公の岩森が急にサバイバル能力に長けているスーパーマンに進化(おめでとう)!対犬(しかも狩猟犬)の心得まで急に習得、逃げながら冷静に考えるというヒーローっぷり。

この変身ぶりを読んで思い出したのが、十数年前の大学時代。友だちの家で深夜に放送されていた『龍が如く』の映画版を観ました。普通に面白かったのですが、最後のバトルで主人公が負けそうになるのですが、そこでなんと超裏技的な展開で勝つんです。それが興ざめでした。それと同じようながっかり感がありました。今までリアル志向だったのに急にフィクションバリバリになると本当に冷めます。わかります?この感覚。

ホラー?

私、この作品を読み進めている途中まで、ホラー作品だと思っていました。というのも、著者の櫛木理宇さんって角川ホラー文庫の人というイメージが強かったんです。なのでこの作品もホラー的な要素があるのだと錯覚していました。裏表紙のあらすじに書いている“血と恐怖のパニック・サスペンス!”が真実でした。確かにこの紹介が一番合っています。

「村」への憧れ

私には田舎と呼べるほどの田舎がなく、両祖父母の家が同じ都道府県内にありました。といっても地の人ではなく、どちらもよそから移り住んできたので、全くしきたりや伝統というのもがありません。

子どもの時は大型連休の際、田舎に帰った!という友だちに羨ましさを感じていました。大人になった今としては近くでいつでも会えるくらいの方がむしろ良いと思います。

ただ、よく怖い話で語られる、“恐怖のしきたり”“村の(黒い)掟”みたいなのってなんか憧れるんですよね。ドラマ『TRICK』に出てくる田舎の世界観。村のイメージってそんな感じ。ただ、住みたくはないです。都会すぎても疲れそうだし、田舎すぎても大変そう。程よいくらいがいいです。

おわりに

閉鎖された空間って常識が通用しなくなる。それって本当に恐怖。自分がもしこの鵜頭川村に住んでいて同じような事件が起きたら、とにかく逃げるでしょう。いや、でも生まれにもよりますね。そう考えると生まれや環境って選べませんが大事だな、と思います。

状況が変われば周りの反応も簡単に変わるってのはリアルだと思いました。災害時に助け合える関係性って大事。普段から周りと協力して信頼作りが大切だということが教訓になりました。

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