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【短編集】『あなたの不幸は蜜の味 イヤミス傑作選』アンソロジー / あらすじ&感想

【短編集】『あなたの不幸は蜜の味 イヤミス傑作選』アンソロジー / あらすじ&感想
Haru
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イヤ〜な気持ちになりたい方は必読!
そんなアンソロジー小説をご紹介します!

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『あなたの不幸は蜜の味 イヤミス傑作選』概要

『あなたの不幸は蜜の味 イヤミス傑作選』

タイトル:あなたの不幸は蜜の味 イヤミス傑作選
著者:辻村深月、小池真理子、沼田まほかる、新津きよみ、乃南アサ、宮部みゆき
編集:細谷正充
出版社 文庫本:PHP研究所 2019年7月22日 第1版第1刷
読んだ本:文庫本 2021年7月13日…第4刷発行分

あらすじ

 ぞわりとする、でも読まずにはいられないのが、人間のいやな部分に光をあてた「イヤミス」と言われるミステリー。

 本書は、いま旬の女性ミステリー作家による、秀逸の「イヤミス」を集めたアンソロジー短篇集。

 ある地方都市で起きた放火事件を通して、自意識過剰な人間の滑稽さを見つめた「石蕗南地区の放火」、過食に走った美人の姉と、姉に歪んだ優越感を覚える妹の姿が鬼気迫る「贅肉」。

 また、事故死したはずの兄が生きているのではないかと疑いを抱いた妹の葛藤を描く「おたすけぶち」など、読んで心がざわつく、後味が悪い作品が勢ぞろい。

 衝撃の結末を愉しみに、また隠れた逸品を発掘する喜びを味わいたい方におすすめの一冊。

引用元:PHP研究所

収録作家・作品

  1. 辻村深月『石蕗南地区の放火』
  2. 小池真理子『贅肉』
  3. 沼田まほかる『エトワール』
  4. 新津きよみ『実家』
  5. 乃南アサ『祝辞』
  6. 宮部みゆき『おたすけぶち』

『あなたの不幸は蜜の味 イヤミス傑作選』感想

読んだきっかけ

私にはアンソロジー本を収集する癖があります。というのも短編小説は効率良く面白い作家さんと出会える!からです。『あなたの不幸は蜜の味 イヤミス傑作選』は見た目がお洒落で今どきなデザインの表紙。そして“イヤミス”と書いてあるので気になって手に取りました。あと、辻村深月さんの話も収録されているのも購入の決め手です。

辻村深月『石蕗南地区の放火』

過去に感想を書いているのでこちらへ。

小池真理子『贅肉』

読み終えての第一声は「気持ち悪っ!」。まさにこのタイトルにふさわしい話。太り続ける様に「うわぁ〜」と思いますが、少しベクトルを変えて考えてみると、毎日のように本を買って帰ってくる私に、妻がテンションが下がっているのと似たようなものかもしれません。「また買ってきた……」すみません。

沼田まほかる『エトワール』

怖い。人間って怖い。想像って怖い。『思考は現実化する』を悪い方向へ振り切ったような話。デーモン召喚って感じ。この話のカップルには是非ともお近づきになりたくない。

新津きよみ『実家』

最悪な話。報われない時ってとことん報われない。せっかく頑張ってやり切ったのに意味なかったんかい!しかももう間に合わんやん!そんな思いっきり不幸な1日。たまにありますよね。ここまでひどくはなくとも。

乃南アサ『祝辞』

ジャッキー・チェンの『少林寺木人拳』を彷彿とする話。現実にこんなことが起きたらゾッとする。というか、事前に分かっているはずなのに、ヤバい人を結婚式に呼んではいけない。

宮部みゆき『おたすけぶち』

村・集落の怖い話系。現実にも起こりそう・起こってそうなところが怖かった。ただ、村に来させる方法が滑稽過ぎて、私の頭の中に浮かんだ映像はコントみたいだった。

おわりに

それぞれ毛色の違った「イヤさ」を感じられる作品たち。読むとすごくテンションが下がる作品たちでした。個人的に一番気持ち悪かったのが『贅肉』。最後のオチも含めて全部気持ち悪かったです。でもなかなか他では味わえない気持ち悪さなので是非読んでいただきたいです!また、シリーズで他にも似たアンソロジー本があります。この2作も購入済みなのでいずれ感想を書いて行きます!

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