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【小説】『あなたにオススメの』本谷有希子 / あらすじ&感想

【小説】『あなたにオススメの』本谷有希子 / あらすじ&感想
Haru
Haru

“気づけば隣にディストピアーー
世界が注目する芥川賞作家・本谷有希子が描く、心底リアルな近未来!”


今回は本谷有希子さんの作品2編収録『あなたにオススメの』をご紹介します。

この記事を書いた人
みての

年間100作品くらい本を読む36歳サラリーマンブロガー
暇があれば書店・古本店へ行く為、読むペースより買う本の方が圧倒的に多い供給過多状態。
それでも本を買うのが至高過ぎて止まりません。
すごい勢いで積読本が増えていきます。誰か助けてください。

〈読書遍歴〉
幼少期:絵本・児童書
小学生〜中学生:週刊少年ジャンプ・月刊コロコロコミック・月刊ファミ通ブロス・週刊ゴング
中学生〜20代:週刊ファミ通・電撃プレイステーション・ファッション誌男女
20代後半〜現在:小説・ビジネス書・自己啓発書に。最近は文芸誌も。

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『推子のデフォルト』概要

『あなたにオススメの』

タイトル:あなたにオススメの
著者:本谷有希子
出版社:講談社
単行本:2021年06月30日『あなたにオススメの』
読んだ本:『群像 2021年1月号 ISSUE76 NO.1』 2021年12月7日発売分

あらすじ

「推子のデフォルト」
子供達を<等質>に教育する人気保育園に娘を通わせる推子は、身体に超小型電子機器をいくつも埋め込み、複数のコンテンツを同時に貪ることに至福を感じている。そんな価値観を拒絶し、オフライン志向にこだわるママ友・GJが子育てに悩む姿は、推子にとっては最高のエンターテインメントでもあった。

「マイイベント」
大規模な台風が迫り河川の氾濫が警戒される中、防災用品の点検に余念がない渇幸はわくわくが止まらない。マンションの最上階を手に入れ、妻のセンスで整えた「安全」な部屋から下界を眺め、“我が家は上級”と悦に入るのだった。ところが、一階に住むド厚かましい家族が避難してくることとなり、夫婦の完璧な日常は暗転する。

引用元:講談社BOOK倶楽部

『あなたにオススメの』感想

読んだきっかけ

最近、個人的に文芸誌にハマっています。特に興味があるのが純文学の五大誌。で、『群像』リニューアルからの2021年1月号から読んでいこうと思い、手に取りました。

『推子のデフォルト』

近未来感

体の中にICチップなどを埋め込んでいるのが普通な世界。実際に海外では存在しますよね。ということは割と近い将来、ありえる話。フィクションでしょ、とも言い切れない話。

携帯電話だとガラケーからスマホへの進化って日常生活が変わるくらいの変化をもたらしました。この先の進化となると、もう体をいじるくらいしか残っていないんじゃないか、って確かに思います。いつでも音楽を聴ける、動画再生がいつでもどこでもできるって便利だし憧れます。ただし、目や鼻や耳をいじるってのは抵抗がありすぎます。でも実際にそんな時代になったらこういう抵抗感って薄れていくんでしょうね。

『マイイベント』

性格の悪さ

とにかく主人公夫婦の渇幸と張美の性格が悪い。悪すぎる。他人を見下すことが好きで好きでしょうがないような性格。本当にイヤな性格だなーと思う反面、わかりみの深さもあるんですよね。自分より教養のない(と思う)人に出会うと、自分の中で境界線を引くってのはめっちゃあるあるなんですよね。なので、ひどいと思いながらもわかるーと思いながら読めました。ただ、本当に性格が悪いので、この先どうなるの!?と怖いもの見たさにハラハラドキドキで楽しめました。

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