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【短編小説】『蒸籠を買った日』江國香織 / あらすじ&感想

【短編小説】 『蒸籠を買った日』 江國香織 あらすじ&感想
Haru
Haru

今回は朝日文庫『20の短編小説』収録作、
『蒸籠を買った日』をご紹介します!

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『蒸籠を買った日』あらすじ

私は渋谷のデパートで蒸籠を買い、最寄り駅の自由が丘まで帰る途中の電車に乗りました。

同じ車両には、年配のぽっちゃりした女性、若そうなビジネスマン風の男性、
そしてミニスカートを穿いた女の子が一緒にいました。

彼らは何か縁があるのか、顔見知りのような様子でした。

『蒸籠を買った日』感想

不思議な車輌

他の車輌は人がたくさんいるのに、
なぜか“私”が乗った車輌はガラガラ。

皆が何故か顔見知りのよう。
煙草を吸い出したり、
ペットを放つなどやりたい放題。

不思議な世界観。
そしてなぜか無くなった“私”の父のことを知っている。

私がもしこんな車輌に乗り合わせたら、
ものすごく不安になりそうです。

しかも、ちょっと考えたことについて返答してくる。
ホラー!?

しかしそんな雰囲気でもなく、
皆それが普通かのように淡々と過ごしている感じ。

理不尽?

気付けば“私”は元美容師の女性に
髪を切られることまで了承しちゃっています。

いやいや、全力で拒否しなさいよ!

と思うものの、
私も割に流されやすい性格なので
同じような状況だと、
「え〜…」とテンションが下がりながらも、
「しょうがないか」と受け入れてしまいそうです。

なんか独特の空気感に、
理不尽であっても流れに逆らえない感じがします。

おわりに

最後はなんだか開放感があり、
すっきりした気分で読み終えられました。

朝に読みたい一編だな、と思いました。

この記事を書いた人
みての

年間100作品くらい本を読むサラリーマンブロガー
暇があれば書店・古本店へ行く為、読むペースより買う本の方が圧倒的に多い供給過多状態。
それでも本を買うのが至高過ぎて止まりません。
すごい勢いで積読本が増えていきます。誰か助けてください。

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