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Haru
今回は朝日文庫『20の短編小説』収録作、
『蒸籠を買った日』をご紹介します!
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『蒸籠を買った日』あらすじ
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私は渋谷のデパートで蒸籠を買い、最寄り駅の自由が丘まで帰る途中の電車に乗りました。
同じ車両には、年配のぽっちゃりした女性、若そうなビジネスマン風の男性、
そしてミニスカートを穿いた女の子が一緒にいました。
彼らは何か縁があるのか、顔見知りのような様子でした。
『蒸籠を買った日』感想
不思議な車輌
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他の車輌は人がたくさんいるのに、
なぜか“私”が乗った車輌はガラガラ。
皆が何故か顔見知りのよう。
煙草を吸い出したり、
ペットを放つなどやりたい放題。
不思議な世界観。
そしてなぜか無くなった“私”の父のことを知っている。
私がもしこんな車輌に乗り合わせたら、
ものすごく不安になりそうです。
しかも、ちょっと考えたことについて返答してくる。
ホラー!?
しかしそんな雰囲気でもなく、
皆それが普通かのように淡々と過ごしている感じ。
理不尽?
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気付けば“私”は元美容師の女性に
髪を切られることまで了承しちゃっています。
いやいや、全力で拒否しなさいよ!
と思うものの、
私も割に流されやすい性格なので
同じような状況だと、
「え〜…」とテンションが下がりながらも、
「しょうがないか」と受け入れてしまいそうです。
なんか独特の空気感に、
理不尽であっても流れに逆らえない感じがします。
おわりに
![](https://newblushingviolet.com/wp-content/uploads/2023/06/taking-advantage-of-the-dilapidated-state-foxes-an-1.jpg)
最後はなんだか開放感があり、
すっきりした気分で読み終えられました。
朝に読みたい一編だな、と思いました。
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