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『架空の犬と嘘をつく猫』寺地はるな / あらすじ&感想

『架空の犬と嘘をつく猫』寺地はるな / あらすじ&感想
Haru
Haru

〈作品情報〉
タイトル:架空の犬と嘘をつく猫

著者:寺地はるな

出版社:中央公論新社

出版年:2017年(単行本)
ページ数:237ページ(単行本)

『架空の犬と嘘をつく猫』

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『架空の犬と嘘をつく猫』あらすじ

「嘘吐き」の家系の羽猫家――
3人目の子供を亡くしたことを受け容れられず空想の世界で生きる母、
愛人の元にすぐ逃げる父、それの全てに反発する姉、
そして、思い付きで動く適当な祖父と、比較的まともな祖母……。

そんな滅茶苦茶な家の長男として生まれた山吹は、
幼い頃からみんなが唱える「嘘」に合わせ成長してきた。

そして、その末に、
このてんでバラバラな家族のゆく末と山吹の日常には、
意外な結果が訪れる。

これは、それぞれが破綻した嘘を突き続けた家族の、
ある素敵な物語――。

若手実力派作家・寺地はるなが描く、
ちょっと変わった家族小説が登場!

引用元:Amazon

『架空の犬と嘘をつく猫』感想

出会い・きっかけ

装丁?表表紙の絵が可愛くて一目惚れです。

家族全員が嘘つき?
一風変わったコメディ作品かと思い読んでみました。

家族

結果を先に書くと、泣きました。

ただ、泣ける作品かと聞かれると、
泣ける人ってごく一部かもしれません。

でもなんか、こみ上げるものがありました。

話としては、
1988年→1993年→1998年…2018年と、
5年刻みで話が過ぎていくという話なんですね。

3世代家族、拡大家族というのでしょうか。

祖父母も一緒に住んでいるので、
ストーリーが進むごとに途中で亡くなってもいく。
子どもたちが大人になっていく。

私、そういうのが好きというか、
泣けるのかもしれません。

家族全員、
はっきりとした性格。

母は冒頭から病んでいるというか
狂っているというか。

思った以上にハードな世界に生きている主人公の山吹くん。

自分が同じ境遇なら耐えられないと思います。

母が精神的に狂っている、
父は美人でないスナックのママと出来ている。
祖父は嘘つきで有名。
祖母は唯一まとも。

それを町中の人たちが知っている状況。
この次点で人生ハードモード。

なのによくこんなに健気に育ったもんだ。

でも大人になって
結婚して
やっと少し、家族がまとまって、
なんだかホッとしたら涙が出てきた。

優しくない。
生易しくない。

それでも幸せを手にしていた感じ。

家族の優しさ?まとまりを感じて、
良かったな、と思いました。

この記事を書いた人
みての

年間100作品くらい本を読むサラリーマンブロガー
暇があれば書店・古本店へ行く為、読むペースより買う本の方が圧倒的に多い供給過多状態。
それでも本を買うのが至高過ぎて止まりません。
すごい勢いで積読本が増えていきます。誰か助けてください。

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