【映画】『劇場』（2020）原作：又吉直樹 / あらすじ＆感想

『劇場』概要

『劇場』

上映日：2020年07月17日
製作国：日本
上映時間：136分

あらすじ

今までよく生きてこれたね。
彼女は俺を見て笑った。#永田のつぶやき#生涯忘れることができない恋#劇場 🎬#山﨑賢人 #松岡茉優#4月17日公開 pic.twitter.com/ZX1UTaNaWp

— 映画『劇場』 (@gekijyo_movie) April 1, 2020

夢を叶えることが、君を幸せにすることだと思ってた—
演劇を通して世界に立ち向かう永田と、彼を支えたいと願う沙希。夢を抱いてやってきた東京で、ふたりは出会った。

中学からの友人と立ち上げた劇団「おろか」で脚本家兼演出家を担う永田（山﨑）。しかし、前衛的な作風は上演ごとに酷評され、客足も伸びず、劇団員も永田を見放してしま う。解散状態の劇団という現実と、演劇に対する理想。そのはざまで悩む永田は、言いようのない孤独を感じていた。そんなある日、永田は街で、自分と同じスニーカーを履 いている沙希（松岡）を見かけ声をかける。自分でも驚くほどの積極性で初めて見知らぬ人に声をかける永田。突然の出来事に沙希は戸惑うが、様子がおかしい永田が放って おけなく一緒に喫茶店に入る。女優になる夢を抱き上京し、服飾の大学に通っている学生・沙希と永田の恋はこうして始まった。お金のない永田は沙希の部屋に転がり込み、 ふたりは一緒に住み始める。沙希は自分の夢を重ねるように永田を応援し続け、永田もまた自分を理解し支えてくれる沙希を大切に思いつつも、理想と現実と間を埋めるよう にますます演劇に没頭していき―。

「一番 会いたい人に会いに行く。こんな当たり前のことが、なんでできなかったんだろうね。」

引用元：Filmarks

キャスト

山﨑賢人：永田…劇団「おろか」の創立者。
松岡茉優：紗希…女優志望で上京し、服飾学校に通う学生。永田の夢を公私にわたりサポートする。
寛一郎：野原…中学時代からの友人で、永田とともに劇団「おろか」を設立した仲間。
伊藤沙莉：青山…劇団「おろか」のかつてのメンバー。浅香航大：田所
井口理 (King Gnu)：小峰…永田と同世代。脚光を浴びる劇団「まだ死んでないよ」の主宰者。

スタッフ

監督：行定勲
脚本：蓬莱竜太
原作：又吉直樹

『劇場』感想

松岡茉優が可愛い

とにかく、松岡茉優さんをがっつり観たい人向けな作品。主人公・永田の彼女・沙希。いつもニコニコ笑顔で可愛い。けど観ていて苦しい。こんな可愛い子と付き合っているんだから、もっと優しくしてやってくれ。こんな優しくて一途な子、いないよ永田。沙希ちゃんの幸せを願ってます。

クズ男、永田

はじめから終わりまでずっとダメな男、永田。顔はめちゃイケメンなのに。可愛い彼女にも容赦ないし。隣人にも「○すぞコラァ！」（って壁越しにしか言わないところもクズポイント）。あと、彼女の親・友だち（男女関係なく）にも後でボソボソと文句言うところもひどい。沙希の居場所を見つけて迷惑行為しちゃうのもヤバい。当の本人は気付けていませんが、相当空気読めない。多分それを伝えると、「俺はあえて空気なんか読まないんだよ！」的な思考を持ってそう。

ただ、残念なことに私このクズ思考、なんか理解できちゃうんですよね。理解できるってことは私も永田も、大人として幼いんでしょうね。でも舞台に出ている分、永田の方が度胸や魅力があるはずなんだけど。人前で発表できるエンターテイナー＝大人って訳じゃないんだな、と思いました。自分大好きではあるでしょうが。

原作との違い

※微妙なネタバレかもしれません。

ラストが全然違いますよね。原作小説は又吉直樹さんの前作『花火』と同じく、純文学的な終わり方。ですが、映画版だとエンタメ的な終わり方。一応救いがあるのは映画版なのかな、と思いました。あれ？一緒にあの人が！ってのが驚きました。こんなだったっけ？と小説を読み返しました。他にももしかすると細部に違いはあったのかもしれませんが、引っかかったのはラストシーンでした。

おわりに

原作小説を最高品質で映画化しているな、と思いました。あとなにより松岡茉優が可愛くて良い。山崎賢人の関西弁が変！ってレビューがありますが、このへんっておそらくモデルとなっている原作著者・又吉直樹さん自身の東京生活が長き、関西弁と関東弁のミックスな感じなので、個人的にはそこは気になりませんでした。