今回は化学基礎
第2回『純物質と混合物』について
調べてみました。
純物質と混合物
純物質とは
他の物質が混ざっていない、1種類の物質でできているもの。
〈性質〉
融点・沸点・密度などの性質が決まっていて、
水であれば1気圧の下では融点は0℃、沸点は100℃と決まっています。
混合物とは
海水や空気など、2種類以上の物質が混じり合ったもの。
〈性質〉混じり合っている物質の種類や割合によって、融点・沸点・密度など性質が異なります。
乾燥空気の組成 海水の組成
自然界に存在しているものは、ほとんどが混合物です。
乾燥空気
主な成分は窒素・酸素。
その他、アルゴン・二酸化炭素、ネオン、ヘリウムなどの物質が混じり合っている混合物。
海水
水が主な成分で、塩類(塩化ナトリウムや塩化マグネシウムなど)が含まれている混合物。
硬貨
日本の硬貨で純物質はどれか
→1円玉(アルミニウム)
そのほかの硬貨は混合物。
5円玉…銅、亜鉛
10円玉…銅、亜鉛、スズ
50~100円玉…銅、ニッケル
500円玉…銅、亜鉛、ニッケル
砂糖
グラニュー糖…ショ糖(スクロース)の結晶で純物質。
混合物の分離と精製
分離・ろ過
分離
混合物から純物質を分けて取り出す操作のこと。
ろ過
ろ紙などを用いて、液体と沈殿物(溶けていない個体)を分離する操作のこと。
ろ紙を通り抜けた液体…「ろ液」
ろ過をすると、液体と固体に分けられる。
抽出
目的とする物質を溶かす適当な溶媒を用いて、分離する操作のこと。
精製
ろ過や抽出などの分離方法を使って、不純物を取り除き、純度の高い物質を得ること。
化学の目的のひとつは、精製だといっても過言ではない。
蒸留
液体を含む混合物を加熱して沸騰させ、
生じた蒸気を冷やして、再び液体として分離する操作のこと。
再結晶
分離には、「再結晶」という方法もある。
一定量の溶媒に溶ける物質の量が温度によって異なることを利用して、
固体物質から不純物を取り除く操作で、固体物質の精製に利用されている。
例:氷砂糖 ショ糖の結晶。
実験をする時の準備
・白衣を着る。
・前ボタンをすべて留め、袖口をしぼり、中の衣服が出ないようにする。
・保護メガネをかける。
クロマトグラフィー
物質の移動速度の違いを利用して、混合物を各成分に分離する方法。
純物質・混合物と化学の役割
化合物と混合物の違い
混合物
ただ混じり合っているだけなので、それぞれの純物質の性質がそのまま残っている。
化合物
化学反応によって、まったく別の物質に変化したもの。
元の物質とは性質が異なっているもの。
例:
混合物の赤ワイン
から
エタノールを分離した「蒸留」
エタノールは、赤ワインに含まれている時も分離した後も、
アルコールとしての性質は同じで変わらない。
エタノールは炭素・水素・酸素の化合物
エタノールは、炭素や水素・酸素のどれとも性質が異なっている。
まったく別の物質に変わってしまっているエタノールをはじめとする「化合物」は「純物質」。
純物質と混合物の違いを理解することは、化学の基本。
混合物から純物質を取り出すことで、
その純物質固有の性質を突き止めることができます。
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