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【小説】『ジャクソンひとり』安堂ホセ / あらすじ&感想

【小説】『ジャクソンひとり』安堂ホセ / あらすじ&感想
Haru
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第59回文藝賞受賞!
安堂ホセさんのデビュー作をご紹介します!

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『ジャクソンひとり』概要

『ジャクソンひとり』

タイトル:ジャクソンひとり
著者:安堂ホセ
出版社 単行本:河出書房新社 2022年11月17日
読んだ本:文藝 2022年 冬季号

あらすじ

着ていたTシャツに隠されたコードから過激な動画が流出し、職場で嫌疑をかけられたジャクソンは3人の男に出会う。痛快な知恵で生き抜く若者たちの鮮烈なる逆襲劇! 第59回文藝賞受賞作。

第168回芥川賞候補作!

第59回文藝賞受賞
衝撃のデビュー作!
東京に暮らすブラックミックスたちが企む鮮やかな逆襲劇

「実際に生きてるってこと。盗用したポルノごっこじゃなくて」
アフリカのどこかと日本のハーフで、昔モデルやってて、ゲイらしい――。
スポーツブランドのスタッフ専用ジムで整体師をするジャクソンについての噂。
ある日、彼のTシャツから偶然QRコードが読み取られ、そこにはブラックミックスの男が裸で磔にされた姿が映されていた。
誰もが一目で男をジャクソンだと判断し、本人が否定しても信じない。
仕方なく独自の調査を始めたジャクソンは、動画の男は自分だと主張する3人の男に出会い――。

引用元:河出書房新社

主な登場人物

ジャクソン…ジムでマッサージの仕事をしている。ブラックミックス。
ジェリン…ブランド店のドアボーイ。ブラックミックス。
イブキ…動画配信者。インフルエンサー。ブラックミックス。
エックス…イブキの友人。ブラックミックス。

『ジャクソンひとり』感想

読んだきっかけ

読んだきっかけはやはり、私の敬愛するYouTubeチャンネル『ほんタメ』さん。文藝賞についてや、文芸誌紹介についての回を観て興味を持ちました。

また、最近文芸誌に興味があるので『文藝 2022 冬号』を手に取って読んでみました。

ブラックカルチャー

音楽の発祥について書かれているのが興味深かったです。

私、10年程前にPCDJを購入してUstreamで配信したりしていたことがあります。その時聴きまくっていた音楽ジャンルがハウス。また、その派生系であるダブステップ。これもブラックカルチャー発祥ということをこの作品で初めて知りました。ダブステップからさらに派生・細分化されたブロステップのSkrillexは当時めっちゃ流行っていました。あとファンクも昔聴きまくりました。スライ、Pファンク界隈など有名どころばかりですが。中でも今でも最高に好きな曲はOhio Playersの『Sweet Sticky Thing』。ファンクバンドによるバラードですけど。生涯聴くだろうな、という1曲です。

自分と違う世界

今まで自分と全く縁のない世界の話。でも舞台は私が住んでいる日本。不思議な感覚でした。昔読んだ馳星周さんの『不夜城』のブラックミックス版。『不夜城』の主人公は中国×日本。本作の主人公ジャクソンはアフリカ系×日本。

自分とは全く違うコミュニティの話なので、実際にこういうことってあるのかしら、と本当に別世界の話のよう。何にでもですが、“闇”ってゾッとします。今まで私が見てきている世界って本当に一部の中の一部なんだろうな、と考えさせられました。

おわりに

安堂ホセさんの次作『迷彩色の男』も読みたいです。

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