【映画】『蛇イチゴ』(2003)あらすじ&感想
家族の崩壊と再生を描くシニカル・コメディ
物語は、音信不通だった明智家の長男・周治(宮迫博之)が突然実家に帰還するところから始まります。彼の帰還は、家族の和やかな雰囲気を一変させ、隠されていた問題が次々と浮かび上がります。
明智家は、一見すると平穏で幸せな家庭に見えますが、実はそれぞれが抱える悩みや秘密を持っています。堅実で誠実なベテランサラリーマンの父・芳郎(平泉成)、痴呆が進行している祖父・京蔵(笑福亭松之助)、家事と介護をこなす母・章子(大谷直子)、そして正義感の強い妹・倫子(つみきみほ)。
周治の帰還によって、家族の均衡が崩れ、家庭内の緊張が高まります。インチキを絵に描いたような兄・周治と、正義感の強い妹・倫子との対立を軸に、物語は進行します。家族がそれぞれの問題に向き合い、再び和解し、再生へと向かっていく過程が描かれます。