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【小説】『オルタネート』加藤シゲアキ / あらすじ&感想

【小説】 『オルタネート』 加藤シゲアキ あらすじ&感想

『オルタネート』

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『オルタネート』あらすじ

あらすじ

高校生限定のマッチングアプリ「オルタネート」が必須のウェブサービスとなった現代。東京にある円明学園高校で、3人の若者の運命が、交錯する。調理部部長で品行方正、しかし、あるトラウマから人付き合いにコンプレックスを抱える 蓉いるる 。母との軋轢を機に、絶対真実の愛を求め続けるオルタネート信奉者の 凪津なづ 。高校を中退し、かつてのバンド仲間の存在を求めて大阪から単身上京した 尚なお 志し 。出会いと別れ、葛藤と挫折、そして苦悩の末、やがて訪れる「運命」の日。3人の未来が、人生が、加速する――。
悩み、傷つきながら、〈私たち〉が「世界との距離をつかむまで」を端正かつエモーショナルに描く。3年ぶり、渾身の新作長編。

引用元:新潮社

オルタネートとは?

高校生限定のSNSアプリ。個人の認証が必要で、利用条件は高校の入学式から卒業式までと定められている。お互いが〈フロウ〉を送り合うことで〈コネクト〉となり、メンバー同士の直接のやり取りが可能となる。また、ユーザーが指定した条件に合わせて相性のいい人間をレコメンドする機能、ブログを投稿できるSNS機能を持ち合わせ、高校生必須の人気アプリとして確固たる地位を築いている。

alternate
(1)交互に起こる、互い違いになる、交互に繰り返す
(2)《電気》〈電流が〉交流する
(3)代わりのもの、交代要員、代理人、補欠

引用元:新潮社

『オルタネート』感想

めっちゃ青春じゃん

SNSアプリ「オルタネート」、
高校生の料理コンテストのネット番組「ワンポーション」など、
フィクションながら、現実にありそうな世界観が良いです。

高校生限定のSNS。
実際に私の高校時代にこういうものがあったら、
使いまくっているだろうなと思います。

私の高校時代はスマホが無く、
ガラケーの時代。

ケータイストラップをジャラジャラつけて
絵文字バリバリのメールを送りあっていました。

彼女と寝落ちするまでメール。
2時や3時までよくメールをしていました。

今考えるとTHE 無駄な時間。
そんな時間があるならもっと何かに熱中しろ!

好きなことに一生懸命に

クラブ活動や趣味って、
周りから観てダサいか・ダサくないか。

そんなちっぽけな観点で決めて過ごしていたな、
と思います。

調理部部長:新見 蓉(にいみ いるる)、
その親友であり園芸部部長:水島 ダイキなど、
自分の好きなものにまっすぐ、
そして誠実に向き合っているのが美しいと感じました。

もっと自分が好きなことに正直に、
一生懸命に生きた方が楽しいよね!
と気付かされました。

ジーンマッチ

「オルタネート」アプリの使用者同士での相性診断、
「ジーンマッチ」という機能。

遺伝子レベルでの相性を測定してくれるって、
是非使ってみたいですよね。

というかこれからの時代、
LINEにも標準装備になっても良いくらい面白い機能です。

ただ、それを鵜呑みにすると、後々リスクが大きいので、
あくまで参考にというレベルで良いですが。

山桐えみく

この1年生の子が良い存在。

サバサバ。
わがままじゃなく、空気を読んだサバサバ。

「ワンポーション」を観て憧れて入学してきただけある。
芯がものすごくあって15、6歳なのにえらい!

この子の存在が刺激的。

おわりに

加藤シゲアキさんってジャニーズアイドルでしょ?
と斜に構えている方にこそ読んで欲しい作品。

間違いなく実力で出版している作家先生です。
素晴らしい。

尚志の関西弁が違和感ない、と思っていたら
カトシゲさんって大阪府出身だったんですね。

そこが意外でした。

今どきな青春感を感じたい方におすすめの青春小説でした。

他のカトシゲ作品も読んでみたいと思いました。
というか『チュベローズで待ってる』を購入済みなので読みたい。

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