純文学

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桐野夏生『カンモク』 / 日常に潜む闇と信頼の難しさを描く衝撃作

桐野夏生の『カンモク』は、主人公・山田未知花が男性・菅原と同居することから始まる物語です。彼女は過去の離婚から男性に対して興味を持てず、コロナ禍で仕事を失った末、菅原との生活を選びます。そこで未知花が発見するものは……。
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高橋弘希『叩く』の魅力 / 決断の瞬間がもたらす恐怖とは

みての 高橋弘希の『叩く』は、日常の裏側に潜む人間の闇を鋭く描き出す衝撃作です。本作は、現代社会の歪みと人間の弱さを浮き...
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山崎ナオコーラ『手』 / 現代の若者の孤独と繋がりを描く斬新な物語

ふわふわとした日々が秘める人間存在の切っ先 「私」は25歳。付き合ってきた男性はいつも年上だった。今度のお相手、会社の先輩2人もずいぶん年上、ひとりはお父さんより上なのだ 引用元:文藝春秋BOOKS
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『野良ビトたちの燃え上がる肖像』 / 木村友祐が描く、近未来社会の縁辺に生きる人々

「生きてるうちは、生きなきゃなんねぇからな」怒りと希望に満ちた世界を描く問題作。河川敷で猫と暮らす柳さんは、アルミ缶を集めて生活費とキャットフード代を稼いでいる。あちこちでホームレスが増えてきたある日、「野良ビトに缶を与えないでください」という看板を見つける。やがて国ぐるみで野宿者を隔離しようとする計画が……。ほんの少しだけ未来の日本を舞台に、格差、貧困、差別の問題に迫る新鋭の力作。 引用元:Amazon
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『二千回飲みに行ったあとに』 / 津村記久子が描く心温まる人間ドラマ

定年を迎える丸岡さんに送別会の店をいくつも提案したが決まらない。でも少しずつ、丸岡さんのことが分かりはじめた。 引用元:群像2022年1月号ページ
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美しい描写と人生の旅路を体感 / 『旅する練習』乗代雄介

中学入学を前にしたサッカー少女と、小説家の叔父。 2020年、コロナ禍で予定がなくなった春休み、 ふたりは利根川沿いに、徒歩で千葉の我孫子から鹿島アントラーズの本拠地を目指す旅に出る。 ロード・ノベルの傑作! 第164回芥川賞候補作。 引用元:Amazon
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片思い&リアルな恋/ 綿矢りさ『勝手にふるえてろ』

私には彼氏が二人いる──中学時代からの不毛な片思いの相手と、何とも思ってないのに突然告白してきた暑苦しい同期。26歳まで恋愛経験ゼロ、おたく系女子の良香は“脳内片思い”と“リアル恋愛”のふたつを同時進行中。当然アタマの中では結婚も意識する。しかし戸惑いと葛藤の連続で……悩み、傷つき、ついにはありえない嘘で大暴走!? 良香は現実の扉を開けることができるのか? 切なくキュートな等身大の恋愛小説。 引用元:Amazon
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【小説】『信仰』村田沙耶香 / あらすじ&感想

「なあ、俺と、新しくカルト始めない?」 好きな言葉は「原価いくら?」で、 現実こそが正しいのだと、強く信じている永岡。 同級生から、カルト商法を始めようと誘われた彼女は――。 引用元:Amazon
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【小説】『みずち』高尾長良 / あらすじ&感想

信仰に溺れた母。般若の面を求める妻。おれは「女」を捉えきれない――。新鋭の飛翔作! 引用元:新潮社 病院勤務の一井は、母を思い出し都会の教会を訪れ、母の言葉と自身の過去を振り返る。
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【小説】『この世の喜びよ』井戸川射子 / あらすじ&感想

娘たちが幼い頃、よく一緒に過ごした近所のショッピングセンター。その喪服売り場で働く「あなた」は、フードコートの常連の少女と知り合う。 二人の目にはきっと、あなたの知らない景色が広がっている。あなたは頷いた。こうして分からなかった言葉があっても、聞き返さないようになっていく。 引用元:講談社BOOK倶楽部